公 安 委 員 会 委 員 長 答 弁

 二−11 警察行政

 安田議員のご指摘のとおり、警察署協議会は民意の反映にとって、まさにかなめとなる重
要な仕組みであると私も認識いたしております。警察署協議会は、警察改革以降に全国的
に創設された新しい仕組みです。鳥取県も平成13年6月から、県下の全警察署に置かれ
ました。管轄区域内の警察事務について、警察署長の諮問に応じたり、警察署長に対して
意見を述べる機関です。

 協議会の委員は、特定の分野に偏らないように、公安委員会が委嘱を行うことになって
おります。民意の反映のためには、委員の人達は重要であると思われますので、年齢、性
別、職業などが偏らないように配慮しています。

 鳥取県の場合、警察署長を通じて自治会など地元の各種公的団体に委員の推薦をお願
いしており、周りの方々の意見を吸い上げて、委員として協議会に出席されるというのが特
徴です。

 県下11警察署協議会で合計74人の委員を委嘱していますが、22歳から76歳まで、平
均年齢58歳、女性委員の比率は40.5%です。

 各協議会とも、おおむね四半期に1回、年3〜4回開催しています。

 協議会の運営状況は定例公安委員会で報告を受けておりますが、例えば少年非行防止
対策について、自転車盗防止対策について、警察の広報について、小中学校の危機管理
についてといった諮問事項について、区域内の状況や改善策、警察への要望などの意見
が活発に出されています。

 協議会で話し合われる問題は、警察単独では解決し得ない問題もありますが、協議会を
契機に関係機関へ申し入れを行ったり、協力関係を築いて地域全体で取り組んだ事例な
どがいろいろ報告されています。

 警察署協議会の実効性というとき、私は2つの要素があるのではないかと思います。1つ
は、文字どおり個別具体的な問題解決の成果ということです。もう1つは、住民が区域、地
域の問題について関心を持ち、警察署と話し合うことで知恵を出し合い、他の機関とも連携
しながら問題解決に向かうという経験を持つことです。地方の時代、地方の自立の観点か
ら見ると、住民のこうした経験の蓄積は重要で、これも実効性の要素ではいかと考える次
第です。

 もちろん警察にとっても、地域住民と一体となった治安回復という全国的目標もあり、協
議会の一回一回が貴重な経験です。鳥取県の警察署協議会は、この両面から実効性を上
げていると認識いたしております。





  警 察 本 部 長 答 弁

 お答えいたします。

 私も、警察署協議会につきましては、各署から開催結果の報告を受けたり、また警察署
協議会の代表者会議に私自身も出席いたしまして、委員の方々と意見交換を行うなどしま
して、その活動の実情の把握には努めているところであります。

 実効性等の評価についてでありますが、先ほどの公安委員会委員長の答弁と同じ認識
でありまして、制度の趣旨に沿った運営がなされており、その実効性は上がっていると考え
ているところであります。

 私が考えますに、この制度がうまくいくかどうかというのは、警察署側の意識ないし姿勢と
いうのが非常に重要であろうと思います。第1に、警察署の活動についてきちんと情報提供
を行って、説明責任を果たすということ。第2に、耳の痛いことであっても遠慮なく委員の方々
に言っていただいて、地域の意向を警察署の業務運営に反映させる。この2点について意
識改革ができているかどうかというのがポイントであろうと思います。

 各警察署長に話を聞いたり、あるいは運用の状況を見ておりますと、現在おおむねこうし
た意識改革ができているのではないかと見ております。今後とも、この制度が実効性を持っ
て運営されるように、警察署長を初めとする警察職員の意識改革を徹底させていきたいと
考えております。





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